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| ●------------研究テーマ設定の背景 |
| 現代の子どもの一般的傾向と学校体育に求められるものから |
| 毎年行われているスポーツテストの結果は、最近の子どもたちの体力が年々低下していることをはっきり物語っている。その原因には、生活の変化により全体的に体力が下がっていることとともに、体を動かすことを好み活発に運動する者とそうでない者の二極化が進んでいることがあげられる。技能が上達している者は自ら運動の機会を求めるが、技能が身に付いていない者は夢中になるものを他に求め自然と運動の機会も減ってくる。また、記録や勝敗にこだわりすぎたり、受動的な態度で取り組んだりする子どもが増えてきたことも一般的な傾向と言えよう。今、運動への意欲を高め、運動に親しむ資質や能力を育てることが学校体育に求められている。 運動を好まない理由には「運動のこつがわからない」「○○な技ができない」ことが要因として考えられる。この子達を対象にトレーニングを行っても意欲は高まらず、生涯にわたって運動に親しもうとする意欲を育てることはできない。 意欲を高めるためには「運動のこつ」がわかり「伸びる」喜びを味あわせることが必要である。学習の中で技術認識を深めることで、一人一人が伸びを実感できれば運動はより身近なものとなり、子どもたちの体力向上の一助となると考えている。 |
| 平成15年度の研究から |
| 私たちは平成15年度より「わかる、できる、かかわりあう」をテーマに掲げ研究を重ねてきた。その成果として、運動を通して豊かな社会性が育めることがあげられる。 かかわり合う必然性をもたせるだけでも社会性は向上していく。しかし、より深いかかわりをもたせるのであれば、運動の中身がわかることも必要である。ボール運動で「がんばれ」と共感する声をかける段階から「もっと右へ!」など技術認識をふまえたアドバイスができる段階へと高めて生かせることが求められる。子ども同士のかかわり合いは大切にしつつ、運動のこつがわかって、互いに伸びる喜びを味あわせたいと願っている。 |
| ●------------平成16年度の研究の方向 |
| (1)めざす子ども像 |
| ・運動のこつに気付き、伸びる喜びを味わう子ども |
| ・運動を通して、規則を守ったり、仲間とよりよくかかわったりする社会性を身につける子ども |
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| (2)研究の内容 |
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| 新しい動きに出合った時、誰でも「できるようになりたい」と願う。しかし、運動の仕方を知るだけで、できるようになるわけではない。この「わかる」と「できる」の関係を考えると、子どもには次のパターンがあると考えられる。 |
| A:わかってできる |
| B:わかるけどできない |
| C:わからないけどできる |
| D:わからずにできない の4つ」である。 |
| Aの子にとっては体育は楽しくてしかたのないものだろう。いきいきと授業に取り組み、休み時間にも活発に活動する様子が想像できる。自ら、もっと高い技能を求めて努力することも期待できる。加えて「伸び」を求めるのであれば、自分が理解できているポイントを学習の中で指摘したり、友達の動きの問題点を見つけ、どのような練習をすればよいかを考えたりできるようになって欲しいと考える。 Bの子にとっては、体育の授業は歯がゆいものである。分かっているのに、自分の体が思うように動かない。自分自身のことがよく分かっていないのかもしれない。運動内容は分かるが、動きのポイントまではつかめていないのかもしれない。何が、どこまで分かっているのかを明らかにして、練習の場や工夫を考え、技能に結びつける支援が必要である。 Cの子もAと同様に楽しく授業に取り組めるであろう。運動能力に富み、個人技能に優れている。ただ、技能を伸張させるのに時間がかかったり、ワンマンプレイになりがちで、友達とのかかわりが不十分になったりしがちである。次のステップにつなげるためにも「できる」ことの裏付けを持たせる必要を感じる。そのためにBの子とかかわらせて共に学び合う中で技術認識を高めていかせるなどの支援が考えられる。 Dの子にとっては体育は苦痛かもしれない。運動の意欲から離れたところにいて、最も支援が必要である。できない原因がどこにあるのかを考え、運動のこつがわからないのか、身体の動かし方がわからないのかなど、その子の「わからない」ことを明確に捉え、その子に合った支援を行うことで、運動のこつがわかったような気になり、できそうな気へとつながっていくのではないか。 |
| どの子にも「伸び」を保障したいと考える。ここでの「伸び」は、どの子にも同じ水準の技能を求めるのではなく、それぞれの個に応じて、「わかる、できる、かかわり合う」喜びに近づくことである。具体的には |
| A・・技術認識、社会的行動力のさらなる伸び |
| B・・技能の伸び |
| C・・技術認識の伸び |
| D・・運動に対する意欲、技術認識、技能の伸び |
| などそれぞれに合った伸びを求めていきたい。 すべての子どもに伸びる喜びを味あわせたい。そのためには教師は何を教え、何を支援していくべきか。教える内容の精選と個に応じた支援のあり方について研究、実践し「運動に親しむ子ども」を育てていきたい。 |
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| 前途の通り現代の子どもたちの体力は年々低下する傾向にある。授業の年間総時数も縮減された今日、体育の学習だけでは「運動への意欲や運動のに親しむ資質・能力」を下支えする「体力づくり」は十分とは言えない。 子どもたちの体力を育てるために学校は何をすべきだろうか。多くの学校で、体力づくりに向けての試みが実践されている。授業内外や学校内外にこだわらず、「体力づくりのありかた」を、取り組みやその成果について交流し、望ましい体力づくりのあり方を求め、子どもたちの体力を高めていく機会としたい。 |
| (2)研究の方法 |
運動のこつに気付かせ、一人一人の伸びを保障する支援のあり方 ・教材化の工夫 ・単元編成の工夫 ・子どもの実態に合った支援のありかた ・子どもが伸びを実感できる評価のあり方 ・体力づくりに焦点をあてた教材開発 ・体力づくりのあり方についての実践交流、意見交換 など |